
前回の記事で、デジタルサイネージにQRコードを載せても「スキャン率は1%未満」であり、
本当に狙うべきはユーザーに後からスマホで打ち込んでもらう「キーワード検索(指名検索)」であるとお伝えしました。
しかし、単に「〇〇株式会社で検索!」と表示するだけでは、ユーザーは検索してくれません。
移動中のわずかな時間でユーザーの記憶に滑り込み、
実際にスマホを動かしてもらうには、仕掛け(ノウハウ)が必要です。
今回は、サイネージからWEBサイトへスムーズに検索誘導するための「キーワード設計3つの鉄則」と、
絶対に無視できない「WEBサイト側の受け入れ態勢」について、客観的なデータによる裏付けを交えて解説します。
鉄則1:「3秒」で覚えられる、短くユニークな言葉にする
一般的な街頭サイネージや交通広告において、通行人が画面に目を留める平均時間はわずか 3秒〜5秒 と言われています。長すぎる英語表記の店名や、漢字が難しくて読めない会社名は、この一瞬でユーザーの記憶から完全に消え去ります。
「移動する生活者を対象とするOOH広告(屋外・交通広告)において、媒体が視認される時間は平均して『3秒』の極めて短い勝負である。
この限られた時間内でメッセージを脳内に刷り込むためには、瞬時に判読・記憶できる文字数に絞り込まなければならない。」
―― 屋外・交通広告メディア調査(視認行動特性レポート)より
キーワードを設計する際は、科学的根拠に基づく以下の基準を徹底してください。
文字数は「5〜7文字以内」が理想
認知心理学における「マジカルナンバー(人間が瞬間的に短期記憶できる情報量の限界=4〜7個の塊)」の法則に基づき、パッと見て一瞬で記憶できる文字数に抑えます。
カタカナ・ひらがなをベースにする
ルファベットの「大文字・小文字」の区別が必要なものや、スマホのフリック入力が面倒な綴りは避け、誰もが迷わず打ち込める表記にします。
(例:『Creativity Space』ではなく、サイネージ上では『クリスペース で検索』とする)
鉄則2:「地名 + 業態 + 〇〇(固有ワード)」を提示する
単に短い言葉にするだけでは不十分です。例えば「カフェ 〇〇」だけで検索させた場合、全国の同名店舗や、まったく関係のない競合サイトが検索結果に並んでしまうリスクがあります。
ユーザーが検索した際、確実に自社サイトが「検索結果の1位」に表示される状態を作らなければ、
せっかくのアクセスを他社に奪われてしまいます。
対策
「表参道 カフェ 〇〇」「渋谷 骨盤矯正 〇〇」のように、エリアと業態を掛け合わせた「虫眼鏡マーク付きの検索窓ビジュアル」をサイネージ画面に常時固定で大きく表示しましょう。
これにより、検索の精度が100%になり、ユーザーも迷いません。
鉄則3:「検索のメリット(インセンティブ)」をセットで刷り込む
どれだけ覚えやすいキーワードを作っても、「特に理由がない」ならユーザーはわざわざスマホを開きません。「検索すると、自分にどんな良いことがあるか」を3秒で伝える必要があります。
「検索してね」ではなく「ベネフィット」を伝える
× 悪い例:「詳しくはWEBで検索」
○ 良い例:「『表参道 カフェ 〇〇』で検索 → 本日使える10%OFFクーポン配布中」
○ 良い例:「『渋谷 骨盤矯正 〇〇』で検索 → 24時間いつでもWeb予約・空き状況確認」
「あとで調べてクーポンをもらおう」「今、空席があるか確認しよう」
という明確な動機(来店メリット)を、キーワードのすぐ横に配置することが鉄則です。
【超重要】WEBサイトが「3秒」で開かなければ、半分以上が離脱する
せっかくサイネージのキーワード設計を完璧にして検索してもらえても、最後に最大の罠が待ち構えています。それが「WEBサイト(着地ページ)の表示速度」です。
「モバイルページの読み込み時間が1秒から3秒に落ちると、直帰率は32%増加する。
さらに3秒を超えると、53%のユーザーがページを離脱する。」
―― Google(Think with Google)公開データより
サイネージを見てワクワクしながら検索したのに、サイトが重くてなかなか開かない……
これだけで、集客のチャンスは半分以下(53%の損失)になってしまうのです。
WEBサイト側に求められる「受け入れ態勢」
サイネージから検索を促す場合は、企業の「公式サイトのトップページ」へ誘導するのではなく、無駄な画像や動画を削ぎ落とし、スマホで「一瞬(1〜2秒以内)」で開く軽さである
「専用のLP(ランディングページ)」を用意するのが基本です。
また、開いた瞬間の画面(ファーストビュー)に、サイネージで謳っていた
「10%OFFクーポン」や「予約ボタン」が大きく表示されているように設計しましょう。
まとめ:「3秒の記憶」と「1秒の表示速度」の掛け算
「3秒で記憶に残るキーワード」と「1秒で開くWEBサイト」。この2つが揃って初めて、サイネージは真の集客ツールへと進化します。
まずは自社のキーワードが「スマホで打ち込みやすいか」、サイトが「すぐに開くか」、ユーザー目線でテストしてみることから始めてみてください。
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